金曜の夕暮れ。 混み合う駅。
サブローには、ついてない一日だった。 トラブル続きの一週間が終わり、
少なくとも、週末には会社から逃れられる。
マリコにとっても、今日は嫌なことばかりだった。 しばらくの間、現実から逃れたいと思うほどに。見知らぬふたりが、同じ車両で向かいの席に座る。
誰が見ても正反対のふたり。サブロー 35才。 背が高くてスタイル抜群。 高価なビジネススーツで、ビシッとキメてる。
誰もがうらやむ、ハンサムなヤングエグゼクティブ。マリコ 24才。ノーメイクで、髪もくしゃくしゃ。他人の目なんて気にしない、奇抜な恰好の自由人。
誰もが顔をしかめたくなる、ハチャメチャ・ガール。お互いに、まったく別世界の住人に見える マリコとサブロー。
違うがゆえに、魅かれあう ふたり。
偶然がもたらす恋愛に思いを馳せる それぞれの胸のうち・・・夢は理想の愛を現実にするのか・・・?